13.1. データを開く¶
オープンソース・ソフトウェアのエコシステムの一部として、QGISは様々なライブラリの上に構築されています。これらのライブラリは、QGIS独自のプロバイダと組み合わされることで、多くのフォーマットを読む機能と、そして多くの場合は書く機能も提供しています。ここに含まれるフォーマットは以下のようなものです。
ベクタデータ形式: GeoPackage、GML、GeoJSON、GPX、KML、コンマ区切りテキスト、ESRIフォーマット(シェープファイル、ジオデータベース等)、MapInfo、MicroStationファイル形式、AutoCAD DWG/DXF、GRASS、その他多くの形式が含まれます。 サポートしているベクタ形式 に完全なリストがあります。
ラスタデータ形式: GeoTIFF、JPEG、ASCII Gridded XYZ、MBTiles、RやIDRISIラスタ、 GDAL Virtual、SRTM、Sentinel Data、ERDAS IMAGINE、ArcInfo Binary Grid、ArcInfo ASCII Grid、その他多くの形式が含まれます。 サポートしているラスタ形式 に完全なリストがあります。
データベース形式: PostgreSQL/PostGIS、SQLite/SpatiaLite、Oracle、DB2、MSSQL Spatial、MySQL等が含まれます。
WebマップとWebデータサービス(WM(T)S、WFS、WCS、CSW、XYZ tiles、ArcGIS services等)もQGISのプロバイダで扱うことが可能です。これらの一部についてのより詳しい情報は OGCデータクライアントとしてのQGIS を参照してください。
アーカイブされたフォルダからサポートしているフォーマットのファイルを読み込んだり、QML ファイル ( QML-QGISスタイルファイル形式 )などのQGISネイティブ形式や仮想レイヤ、メモリレイヤを使用することができます。
80以上のベクタ形式と140以上のラスタ形式が GDAL とQGISネイティブプロバイダによってサポートされています。
注釈
さまざまな理由により、リストに挙げたすべてのフォーマットがQGISで動作するわけではありません。例えば、外部のプロプライエタリなライブラリを必要とする場合や、お使いのOSのGDAL/OGRのインストールが、使用したいフォーマットをサポートするようにビルドされていない場合もあります。利用可能なフォーマットのリストを確認するには、コマンドラインで ogrinfo --formats
(ベクタ用)や gdalinfo --formats
(ラスタ用)を実行するか、QGIS上で のメニュー(ラスタ用)を確認してください。
QGISでは、データ形式に応じて、データセットを開くためのさまざまなツールがあります。それらは主に レイヤ管理 ツールバー( メニューで有効にできます)で使用できます。ただし、これらのツールはすべて データソースマネージャ ダイアログというただ一つのダイアログを指しています。このダイアログは データソースマネージャツールバー にある データソースマネージャを開く ボタンを押すか、または Ctrl+L を押すと開くことができます。 データソースマネージャ ダイアログは、ベクタ形式またはラスタ形式のファイルベースのデータやデータベース、QGISがサポートするWebサービスを開くための統一されたインターフェイスを提供します。 このダイアログは、 メニューの
モードレスデータソースマネージャダイアログ でモーダルに設定したりモードレスに設定できます。

図 13.1 QGISのデータソースマネージャダイアログ¶
このメインエントリポイントの他に、接続されたデータベースを分析したり操作したりする高度な機能を提供する DBマネージャ プラグインがあります。DBマネージャの機能についての詳細は、 DB Manager Plugin を参照してください。
他にも多くのツールやネイティブのプラグイン、サードパーティ製のプラグインがあり、様々なデータ形式を開くのに役立ちます。
この章では、QGISでデータをロードするためにデフォルトで提供されているツールのみを説明します。主に、 データソースマネージャ ダイアログに焦点を当てますが、 各タブの説明だけでなく、データプロバイダやフォーマットの仕様に基づいたツールについても説明します。
13.1.1. ブラウザパネル¶
ブラウザ は、素早く簡単にデータをプロジェクトに追加する主な方法の一つです。これは、以下の方法で利用できます。
どちらの場合でも、 ブラウザ はレイヤの種類(ラスタ、ベクタ、テーブル)やデータソースの形式(プレーンまたは圧縮ファイル、データベース、webサービス)に関係なく、ファイルシステム内を検索しジオデータを管理するのに役立ちます。
13.1.1.1. インターフェースについて¶
ブラウザパネルの上部には、以下の機能を持つボタンがあります:
選択したレイヤの追加 :レイヤのコンテキストメニューから レイヤをプロジェクトに追加する を選択することでも、マップキャンバスにデータを追加することができます。
ブラウザのフィルタ :特定のデータを検索するためにブラウザをフィルタリングします。検索語やワイルドカードを入力すると、ブラウザはツリーをフィルタリングして、一致するDBテーブル、ファイル名、フォルダへのパスのみを表示します -- 他のデータやフォルダは表示されません。 figure_browser_panels のブラウザ(2)パネルの例を参照してください。比較は大文字と小文字を区別するかどうかを指定できます。また、下記のオプションを設定することもできます:
通常 :検索テキストを含むアイテムを表示します
ワイルドカード :
?
や*
の文字を使用して、検索テキストの位置指定を調整した検索を実行できます。正規表現
プロパティウィジェットの有効化/無効化 :オンに切り替わると、パネルの下部に新しいウィジェットが追加され、選択されたアイテムのメタデータが表示されます。
ブラウザ パネル内のエントリは階層的にまとめられており、いくつかのトップレベルエントリがあります:
お気に入り :よく使用する場所へのショートカットを置くことができる場所です
空間ブックマーク :よく使用するマップ範囲を保存できる場所です( 空間ブックマーク 参照)
プロジェクトホーム :プロジェクトに関連したデータ(の大半)が保存されているフォルダへのクイックアクセスです。デフォルト値は、プロジェクトファイルがあるディレクトリです。
ファイルシステムの ホーム ディレクトリと、ファイルシステムのルートディレクトリ
接続されているローカルドライブやネットワークドライブ
それから、プラットフォームと基礎となるライブラリにもよりますが、多数のコンテナ / データベース形式やサービスプロトコルのトップレベルエントリがあります:
13.1.1.2. ブラウザ項目とのインタラクション¶
ブラウザは、ブラウザへのドラッグ&ドロップやブラウザからキャンバスや レイヤ パネルへのドラッグ&ドロップ、 レイヤ パネルからブラウザ内のレイヤコンテナ(例えばGeoPackage等)へのドラッグ&ドロップをサポートしています。
ブラウザ内のプロジェクトファイルのアイテムは展開することができ、プロジェクトに含まれる(グループを含む)完全なレイヤツリーを表示します。プロジェクトのアイテムはブラウザ内の他のアイテムと同様に扱われるため、(例えばGeoPackageファイルにレイヤアイテムをコピーするために)ブラウザ内でドラッグ&ドロップしたり、ドラッグ&ドロップやダブルクリックで現在のプロジェクトにアイテムを追加したりすることができます。
ブラウザ パネル内の要素を右クリックすると、コンテキストメニューが開きます。
ファイルシステムのディレクトリエントリの場合、コンテキストメニューには次のようなものがあります:
新規 -->
ディレクトリ...
GeoPackage...
シェープファイル...
お気に入りとして追加
ブラウザから隠す
このディレクトリの高速スキャン
ディレクトリを開く...
ターミナルで開く...
プロパティ...
ディレクトリプロパティ...
お気に入り 内のディレクトリエントリは、削除や名前変更もできます:
お気に入りの名前の変更...
お気に入りを削除
プロジェクト内でレイヤとして扱うことのできるリーフエントリについては、コンテキストメニューにサポート項目があります。例えば、非データベース、非サービスベースのベクタ、ラスタ、メッシュデータソースには、以下の項目があります:
ファイル "<name of file>" を削除する...
レイヤエクスポート --> ファイルへ...
レイヤをプロジェクトに追加する
レイヤのプロパティ
ファイルプロパティ...
レイヤのプロパティ エントリを選択すると、(レイヤがプロジェクトに追加された後に ベクタ レイヤや ラスタ レイヤのプロパティで表示されるものと同様な)以下の情報が表示されます:
レイヤに関する メタデータ 。メタデータのグループは次のとおりです: プロバイダからの情報 (可能ならば パス はソースへのハイパーリンクで表示されます)、 識別 、 領域 、 アクセス 、 フィールド (ベクタレイヤの場合)、 バンド (ラスタレイヤの場合)、 連絡先 、 リンク (ベクタレイヤの場合)、 リファレンス (ラスタレイヤの場合)、 履歴
プレビュー パネル
ベクタソースの場合は属性テーブル( 属性 パネル内)
ブラウザ を使用してプロジェクトにレイヤを追加するには、次の手順で操作します:
ブラウザ を上記のように有効にします。ファイルシステム、データベース、webサービスのブラウザツリーが表示されます。データベースやwebサービスが表示される前に、データベースやwebサービスへ接続する必要があるかもしれません(専用のセクションを参照してください)。
リストの中からレイヤを見つけます。
レイヤのコンテキストメニューを使用するか、レイヤ名をダブルクリックするか、レイヤを マップキャンバス へとドラッグ&ドロップします。これでレイヤは レイヤパネル に追加され、マップキャンバス上で見ることができるようになります。
ちなみに
ブラウザからQGISプロジェクトを直接開く
プロジェクト名をダブルクリックするか、マップキャンバス上へドラッグ&ドロップすることで、ブラウザパネルからQGISのプロジェクトを直接開くこともできます。
ファイルがロードされたら、マップナビゲーションツールを使用してレイヤをあちこちズームすることができます。レイヤのスタイルを変更するには、凡例内のレイヤ名をダブルクリックするか、レイヤ名を右クリックしてコンテキストメニューから レイヤプロパティ ダイアログを開きます。ベクタレイヤのシンボロジ設定の詳細については、 Symbology Properties を参照してください。
を選択し、ブラウザツリー内のアイテムを右クリックすると、以下の機能があります:
ファイルやテーブルについては、メタデータを表示したり、プロジェクト内に開きます。テーブルは名前を変更したり、行を削除したり、全行削除することもできます。
フォルダについては、お気に入りにブックマークしたり、ブラウザツリーから隠したりできます。非表示となったフォルダは、
タブで管理することができます。空間ブックマーク の管理:ブックマークを作成したり、ブックマークを
XML
ファイルとしてエクスポートしたり、XML
ファイルからインポートしたりできます。データベースやwebサービスへの接続を作成します。
再読み込みや、スキーマ名の変更、スキーマの削除ができます。
また、ファイルをデータベースにインポートしたり、1つのスキーマ/データベースから別のスキーマ/データベースにテーブルをコピーしたりすることもドラッグ&ドロップで簡単に行うことができます。2つ目のブラウザパネルを利用することで、ドラッグ中に長いスクロールを行わずに済みます。ファイルを選択して、一方のパネルから他方のパネルへとドラッグ&ドロップするだけです。

図 13.2 横並びのQGISブラウザパネル¶
ちなみに
OSのファイルブラウザからドラッグ&ドロップでQGISにレイヤを追加する
オペレーティングシステムのファイルブラウザから レイヤパネル またはマップキャンバスにファイルをドラッグ&ドロップしても、ファイルをプロジェクトに追加できます。
13.1.2. DBマネージャ¶
DBマネージャ プラグインは、is another tool for integrating and managing spatial database formats supported by QGISがサポートする空間データベース形式(PostGIS、SpatiaLite、GeoPackage、Oracle Spatial、MSSQL、DB2、仮想レイヤ)を統合して管理するためのもう一つのツールです。これは、 メニューから有効化することができます。
データベースに接続し、その構造や内容を表示する
データベースのテーブルをプレビューする
ダブルクリックまたはドラッグ&ドロップで、マップキャンバスへレイヤを追加する
QGISブラウザや他のデータベースから、データベースにレイヤを追加する
SQLクエリを作成し、実行結果をマップキャンバスへ追加する
仮想レイヤ を作成する
DBマネージャの機能に関する更なる情報は、 DB Manager Plugin を参照してください。

図 13.3 DBマネージャダイアログ¶
13.1.3. プロバイダベースの読み込みツール¶
レイヤを追加するためにQGISが提供する主なツールであるブラウザパネルとDBマネージャの他に、データプロバイダに特化したツールもあります。
注釈
いくつかの 外部プラグイン も、QGISで特定の形式のファイルを開くためのツールを提供しています。
13.1.3.1. ファイルからレイヤを読み込む¶
ファイルからレイヤを読み込むには、次の手順で操作します:
データソースマネージャ ダイアログでレイヤタイプのタブを開きます。つまり、
データソースマネージャを開く ボタン(または Ctrl+L )を押し、目的のタブを有効にします。 もしくは、
... ブラウズ ボタンをクリックします
ファイルシステムを検索し、サポートされているデータソースを読み込みます。ダイアログで Ctrl キーを押しながら複数のアイテムをクリックするか、 Shift キーを押しながら最初と最後のアイテムを選択することでアイテム範囲を選択することで、複数のレイヤを同時に読み込むことが可能です。ファイル形式のフィルタには、十分にテストされたファイル形式のみが表示されます。他のファイル形式は、
全ファイル
(プルダウンメニューの一番上のアイテム)を選択することで読み込むことができます。開く ボタンを押し、選択したファイルを データソースマネージャ ダイアログに読み込みます
ベクタファイルの場合は、必要に応じてエンコーディングを指定することができます
追加 ボタンを押すと、QGISにファイルが読み込まれ、マップビューに表示されます。 figure_vector_loaded は、
alaska.shp
ファイルがロードされた後のQGISを表示しています。図 13.6 アラスカのシェープファイルがロードされたQGIS¶
注釈
MapInfo (例 .tab
)やAutoCAD( .dxf
)などいくつかのファイル形式は一つのファイル内にさまざまなジオメトリタイプを混在させることが可能なため、このようなデータセットを開く時には、レイヤごとに1つのジオメトリとするために、使用するジオメトリを選択するダイアログが開きます。
Add ベクタ と
ラスタ タブでは、 ファイル 以外のソースタイプからレイヤを読み込むことができます:
ArcInfo Binary Coverage
、UK. National Transfer Format
やUS Census Bureau
のraw TIGER形式、OpenfileGDB
といった特定のベクタフォーマットを読み込むことができます。これらを読み込むためには、 ソースタイプ でディレクトリ を選択します。この場合、 ... ブラウズ ボタンを押すと、ダイアログではディレクトリの選択が可能になります。
データベース ソースタイプでは、既存のデータベース接続を選択したり、選択したデータベースタイプの接続を作成したりすることができます。利用可能なデータベースタイプには、
ODBC
、Esri Personal GeoDatabase
、MSSQL
、PostgreSQL
、MySQL
などがあります。新規 ボタンを押すと、 新しいOGRデータベース接続を作成する ダイアログが開きます。指定できるパラメータは 保存された接続の作成 で説明しているものと同じです。 Open ボタンを押すと、利用可能なテーブルの中から、例えば PostGIS が有効になっているデータベースのテーブルなどを選択することができます。
プロトコル ソースタイプは、ローカル、あるいはネットワークに保存されたデータを開きます。このデータはパブリックアクセスが可能か、商用クラウドストレージサービスのプライベートバケットに保存されているかのいずれかです。サポートされているプロトコルタイプは以下のとおりです:
HTTP/HTTPS/FTP
: URI と、必要に応じて 認証 を指定しますAWS S3
、Google Cloud Storage
、Microsoft Azure Blob
、Alibaba OSS Cloud
、Open Stack Swift Storage
等のクラウドストレージ。 バケットまたはコンテナ と オブジェクトキー を入力する必要があります。OGC
WFS 3
をサポートするサービス(まだ実験段階です)。GeoJSON
またはGEOJSON - Newline Delimited
フォーマットを使用しているか、CouchDB
データベースに基づくものです。 URI が必須で、 認証 はオプションです。
13.1.3.2. メッシュレイヤを読み込む¶
メッシュは通常、時間やその他の成分を持った非構造格子です。空間成分には、2Dまたは3D空間の頂点、辺、面の集合が含まれます。メッシュレイヤに関する詳細な情報は メッシュデータの操作 を参照してください。
メッシュレイヤをQGISに追加するには、次の手順で操作します:
- メニューから選択するか、
... ブラウズ ボタンを押し、ファイルを選択します。 さまざまなファイル形式 がサポートされています。
レイヤを選択し、 追加 ボタンを押します。ネイティブのメッシュレンダリングを使用してレイヤが追加されます。

図 13.7 データソースマネージャのメッシュタブ¶
13.1.3.3. 区切りテキストファイルをインポートする¶
区切りのあるテキストファイル(例えば .txt
、 .csv
、 .dat
、 .wkt
)は上記のツールを使って読み込むことができますが、この方法ではファイルはシンプルなテーブルとして表示されます。時には、区切りのあるテキストファイルに可視化したい座標 / ジオメトリが含まれていることがあります。 CSVテキストレイヤの追加 で読み込むことで、これを可視化することができます。
... ブラウズ ボタンをクリックし、インポートしたい区切りのあるテキストファイル(例えば
qgis_sample_data/csv/elevp.csv
)を選択します。プロジェクト内でレイヤに使用したい名前を レイヤ名 フィールドに入力します。 (例:
Elevation
)以下に説明するように、データセットや必要に合わせて設定を行います。

図 13.8 CSVテキストダイアログ¶
13.1.3.3.1. ファイル形式¶
ファイルが選択されると、QGISは最近使用された区切り文字を使用してファイルの解析を試み、フィールドと行を識別します。QGISがファイルを正しく解析できるようにするためには、正しい区切り文字を選択することが重要です。区切り文字には、次のいずれかを選択して指定することができます:
13.1.3.3.2. レコードとフィールドのオプション¶
他にもデータ認識に使用できる便利なオプションがいくつかあります:
破棄するヘッダ行数 :ファイルの始めの数行が空行あるいは別フォーマットであるときに、これをインポートしないようにする場合に便利です。
最初の行はフィールド名 :最初の行の値をフィールド名として使用します。チェックがない場合には、QGISはフィールド名に
field_1
、field_2
等を使用します。フィールド型を検出する :フィールドの型を自動的に認識します。チェックがない場合には、全ての属性はテキストフィールドとして扱われます。
解析器のプロパティを設定すると、ダイアログ下部のサンプルデータのプレビューが更新されます。
13.1.3.3.3. ジオメトリ定義¶
ファイルが解析されたら、 ジオメトリ定義 の設定を行います。
ポイント座標 レイヤがポイントジオメトリ型で、 X属性 、 Y属性 、 Z属性 (3次元データの場合)、 M値の属性 (計測次元の場合)のフィールドを含む場合には、これを指定します。座標が度 / 分 / 秒で定義されている場合には、
度分秒を使う のチェックボックスにチェックを入れます。
CRSの選択 ウィジェットを使用して、適切な ジオメトリのCRS を指定します。
Well-known text (WKT) オプションは、空間情報がWKTにより表現されている場合に使用します:WKTジオメトリが含まれる ジオメトリフィールド を選択し、 適切な ジオメトリタイプ を選ぶか、QGISの自動検出に任せます。
CRSの選択 ウィジェットを使用して、 適切な ジオメトリのCRS を指定します。
ファイルが非空間データの場合には、
ジオメトリなし(属性のみのテーブル) を有効にすると、通常のテーブルとして読み込まれます。
13.1.3.3.4. レイヤ設定¶
また、以下を有効にできます:
サブセットインデックスを使う :(レイヤプロパティで定義されている場合に) サブセットフィルタ のパフォーマンスを改善します。
最後に 追加 をクリックし、マップにレイヤを追加します。この例では、 Elevation
という名前のポイントレイヤがプロジェクトに追加され、QGISの他のマップレイヤと同様に動作します。このレイヤは .csv
ソースファイルに対するクエリの結果であり(従ってこれにリンクされているため)、ディスク上に空間レイヤを取得するには 保存する 必要があります。
13.1.3.4. DXFファイルやDWGファイルをインポートする¶
DXF
and DWG
files can be added to QGIS by simple drag-and-drop
from the Browser Panel.
You will be prompted to select the sublayers you would like to add
to the project. Layers are added with random style properties.
注釈
For DXF files containing several geometry types (point, line and/or polygon), the name of the layers will be generated as <filename.dxf> entities <geometry type>.
To keep the dxf/dwg file structure and its symbology in QGIS, you may want to use the dedicated
tool which allows you to:import elements from the drawing file into a GeoPackage database.
add imported elements to the project.
In the DWG/DXF Import dialog, to import the drawing file contents:
Input the location of the Target package, i.e. the new GeoPackage file that will store the data. If an existing file is provided, then it will be overwritten.
Specify the coordinate reference system of the data in the drawing file.
Check
Expand block references to import the blocks in the drawing file as normal elements.
Check
Use curves to promote the imported layers to a
curved
geometry type.Use the Import button to select the DWG/DXF file to use (one per geopackage). The GeoPackage database will be automatically populated with the drawing file content. Depending on the size of the file, this can take some time.
After the .dwg
or .dxf
data has been imported into the
GeoPackage database, the frame in the lower half of the dialog is
populated with the list of layers from the imported file.
There you can select which layers to add to the QGIS project:
At the top, set a Group name to group the drawing files in the project.
Check layers to show: Each selected layer is added to an ad hoc group which contains vector layers for the point, line, label and area features of the drawing layer. The style of the layers will resemble the look they originally had in *CAD.
Choose if the layer should be visible at opening.
Checking the
Merge layers option places all layers in a single group.
Press OK to open the layers in QGIS.

図 13.9 Import dialog for DWG/DXF files¶
13.1.3.5. OpenStreetMapベクタのインポート¶
多くの国でデジタル道路地図等のジオデータが無料で利用できないため、OpenStreetMapプロジェクトは人気があります。OSMプロジェクトの目的は、GPSデータや航空写真、ローカルな知識からフリーで編集可能な世界地図を作成することです。この目的を支援するため、QGISはOSMデータのサポートを提供しています。
ブラウザパネル を使用して .osm
ファイルをマップキャンバスに読み込むと、ジオメトリタイプに基づいてサブレイヤを選択するためのダイアログが現れます。読み込んだレイヤには .osm
ファイル内のそのジオメトリタイプの全てのデータが含まれており、 osm
ファイルのデータ構造が保持されています。
13.1.3.6. SpatiaLiteレイヤ¶
初めてSpatiaLiteデータベースからデータをロードするときは、以下で始めます:
これによりウィンドウが現れ、QGISが既に知っているSpatiaLiteデータベース(ドロップダウンメニューから選択)に接続するか、新しいデータベースへの新規接続を定義します。新規接続を定義するには、 新規 をクリックし、ファイルブラウザを使用してSpatiaLiteデータベースを指定します。SpatiaLiteデータベースは .sqlite
拡張子を持つファイルです。
また、QGISはSpatiaLiteで編集可能なビューもサポートしています。
13.1.3.7. GPS¶
QGISでGPSデータを読み込むには、コアプラグインの GPS Tools
を使います。使い方は GPSプラグイン セクションにあります。
13.1.3.8. GRASS¶
GRASSベクタデータでの作業は GRASS GIS の統合 セクションで説明しています。
13.1.4. QGISカスタム形式¶
QGISには2つのカスタム形式があります:
一時スクラッチレイヤ:プロジェクトに結び付いたメモリレイヤです(詳細は 新しい一時スクラッチレイヤを作成する を参照してください)
仮想レイヤ:他のレイヤに対するクエリの結果として得られるレイヤです(詳細は 仮想レイヤを作成する を参照してください)
13.1.5. QLR - QGISレイヤ定義ファイル¶
レイヤのコンテキストメニューで レイヤ定義ファイル (QLR - .qlr
)として保存することができます。
QLR形式によって、 "完全な" QGISレイヤを他のQGISユーザーと共有することができます。 QLRファイルには、データソースへのリンクとレイヤのスタイル設定に必要な全てのQGISスタイル情報が含まれています。
QLRファイルはブラウザパネル内に表示され、レイヤ(を保存されたスタイルで)をレイヤパネルに追加するために使用できます。QLRファイルをシステムのファイルマネージャーからマップキャンバスへとドラッグ&ドロップすることもできます。
13.1.6. ウェブサービスへ接続する¶
QGISを使用すると、さまざまな種類のOGC ウェブサービス(WM(T)S、WFS(-T)、WCS、CSW、...)にアクセスすることができます。QGIS Serverのおかげで、このようなサービスを公開することもできます。 OGCデータの操作 の章にはこれらの機能についての説明があります。
13.1.6.1. XYZタイルサービスを使用する¶
XYZタイルサービスは ブラウザ の XYZ Tiles トップレベルエントリにあります。デフォルトでは、OpenStreetMap XYZタイルサービスが設定されています。XYZ Tilesのコンテキストメニュー(右クリックして開く)の 新しい接続 を選択すると、XYZタイルプロトコルを使用する他のサービスを追加することができます。 figure_xyz_tiles_openstreetmap にOpenStreetMap XYZタイルサービスの設定ダイアログを示します。

図 13.12 XYZ Tiles - OpenStreetMap の設定¶
コンテキストメニューから、設定をXMLで保存( 接続を保存 )したり、XMLから読み込んだり( 接続をロード )することができます。認証設定をサポートしています。OpenStreetMapのXMLファイルは以下のようになっています:
<!DOCTYPE connections>
<qgsXYZTilesConnections version="1.0">
<xyztiles url="https://tile.openstreetmap.org/{z}/{x}/{y}.png"
zmin="0" zmax="19" password="" name="OpenStreetMap" username=""
authcfg="" referer=""/>
</qgsXYZTilesConnections>
XYZタイルサービスへの接続が設定できたら、エントリの上で右クリックすると以下の操作ができます:
編集... XYZタイルサービスの接続設定を編集します
削除 接続を削除します。
- は、
レイヤをプロジェクトに追加する :ダブルクリックでもレイヤを追加できます
レイヤのプロパティ... を確認し、サービスによって提供されるメタデータやデータのプレビューにアクセスできます。レイヤがプロジェクトに読み込まれている場合には、より多くの設定が可能です。
XYZタイルサービスの例:
OpenStreetMap Monochrome: URL:
http://tiles.wmflabs.org/bw-mapnik/{z}/{x}/{y}.png
, 最小ズームレベル: 0, 最大ズームレベル: 19Googleマップ: URL:
https://mt1.google.com/vt/lyrs=m&x={x}&y={y}&z={z}
, 最小ズームレベル: 0, 最大ズームレベル: 19Open Weather Map Temperature: URL:
http://tile.openweathermap.org/map/temp_new/{z}/{x}/{y}.png?appid={api_key}
最小ズームレベル: 0, 最大ズームレベル: 19
13.1.7. 壊れたファイルパスの取り扱い¶
データソースへのパスが間違っている場合、QGISは 利用できないレイヤを処理する ダイアログを開きます。 データソース フィールドをダブルクリックするか ブラウズ ボタンをクリックすると、パスを修正することができます。 利用できないレイヤを保持する ボタンをクリックすると、パスが壊れた状態のままでプロジェクトの作業を続けられます。この場合レイヤは レイヤ パネルに表示されますが、 レイヤ パネルの横にある 利用できないレイヤ! アイコンまたはレイヤのコンテキストメニューの データソースの変更... を使用してパスを修正するまでは、データは何も表示されません。もう一つの方法としては、
利用できないレイヤを削除する こともできます。この場合は最後に 変更の適用 をクリックしてください。
あるレイヤのパスが修正されると、QGISは他の壊れたパス全てをスキャンし、同じ壊れたファイルパスの自動修正を試みます。